【ウルブス通信】34:インフレ率とデフレ率って何?

ウルブス通信

インフレ率とデフレ率について説明してみたいと思います。

超簡単に言うと、インフレとは全体の物価が上がっていくことを言います。
逆にデフレと言うのは全体の物価が安くなっていくことをいいます。

一般的にはインフレ率と言うのは経済成長と同じように捉えられ、2%前後の上昇をが良いとされています。しかしこれは欧米を基準とした数値であり、人口減少している日本にとって2%と言うのは厳しい数字と言われていて、一般的にはインフレ上昇率は1%が基準だとの見解が主流です。

普通は「インフレ率が上がると経済が豊かになっている」ようなイメージを受けます。ただそう単純に考えるのは危険なんですね。

物価が高くなると言う事はものを買ったり仕入れたりするときの予算が莫大になります。わかりやすいのは最近の食料品の値上げですよね。乳製品や油製品などがどんどん今値上がりしています。生活はどんどん苦しくなってくるイメージですが、物価が高くなっているのでこれは《インフレ》なんです。決して手放しで喜べる状態じゃないですよね。

あくまで一般的な考え方ですが、インフレ率が上昇してインフレになると物価が高くなります。
という事は企業は原材料の仕入れにも多額の予算を必要とし、消費者は購入を控えます。
その結果、株価は下落方向に進むのが普通です。

つまり他の重要指標もそうですが、複数の指標を組み合わせて経済動向を予想する必要があるわけ
「失業率」が下がって「インフレ率」が上がって「消費指数」が上がれば、これは国民がちゃんと働いて、高くなった商品をたくさん購入していると言うことなので《経済が豊かになっている証拠》と読み取れるわけです。

だから為替においても、数多くの重要指標にみんなが右往左往しますが、すべての指標がそれ単体で相場動かせるわけではなく、このように組み合わせて考える必要があるわけです。
どれとどれを組み合わせてどのように予想するか。その結果どうなるかを考えるのか。それを勘上げるのがファンダメンタルズトレーダーの仕事と言っても良いでしょう。

そうそう、この指標をメインに相場の上下を考えることをファンダメンタルズといいます。逆にチャートメインで考えることをテクニカルといいます。

ファンダメンタルズを無視することはできませんが、どちらかと言うとウルブスがテクニカル寄りに推奨するのは、我々素人にとって指標によって経済動向を想像する事は容易では無いからです。
ただでさえその組み合わせが難しいのと、実は指標っていうの発表前に情報が漏れていて「織り込み済み」と言うような表現を使うことがありますが、それを遅くして企業は既に大量に材料を仕入れていたり、発表された時はすでに株の売買が終了していることが多々あります。

ファンダメンタルズを正確に分析できれば相場の予想はかなり優位になると思われます。ただそれはかなりの熟練が必要なのと、かなり長期で運用するスイングトレードの場合と言うことになります
ただ「解らないから」といって無視するのではなく、日々の指標を気にする事はすごくいいことです。ただ単純にその指標が発表される時は相場が動く可能性があるな、、、と考えるだけでTwin-Bサインを探すタイミングがわかると言うことになりますものね。