最近の市場ではこのテーパリングの開始時期ついて議論が多くなってます。
いったいテーパリングとは何か?
という部分を、簡単に説明したいと思います。
テーパリングは「先細り」を意味する「taper」から派生した言葉で、
中央銀行が実施してきた《金融緩和政策》を段階的に引き締め、
最後には終らせる手法のことをいいます。
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中央銀行とは、各国の公的な銀行のこと。
日本は日本銀行。
アメリカは米連邦準備理事会(FRB)と複数の機関が分担して中央銀行的な役割を担っています。
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一般的には、中央銀行は景気が後退する局面で政策金利を引き下げて
景気の下支えをします(これを金融緩和という)。
しかし政策金利を0%近くまで下げても景気が回復しない場合、
次の一手として国債などの金融資産を市場から大量に買い入れ
資金供給をする場合があります(これは量的金融緩和政策という)。
その後、金融政策が効果を出して市場の景気が回復すると、
中央銀行は当然ながら各金融政策を縮小させ、
元通りの市場に戻そうとしてくる訳です。
具体的には、市場から多額の資産を買い入れしていたものを、
段階的に減らしていきます。
このように段階的に減らすので
「だんだんと先細る」という意味から
『テーパリング』という名称で呼ばれるようになりました。
一般的にテーパリングは中央銀行からの
国債などの買い入れが少なくなることなので、
結果的に需給が緩み長期金利は上昇(価格は下落)します。
法人企業の借り入れコストにあたる長期金利が上昇するので、
それに準じて企業価値を反映する株価は安くなります。
特に、アメリカで調達された資金が投資される新興国株の株式相場には、
マイナスの影響が出るとされているので注意が必要です。
最近の米国市場は、何らかの経済指標が発表される度に
《FRBがテーパリング議論をいつ始めるか》を
推察してその都度マーケットは右往左往として反応している状態です。
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今回の対象は、2020年3月に新型コロナウイルス感染拡大による経済不況や金融市場を安定させるためにアメリカ連邦準備理事会(FRB)が実施した大規模な金融緩和&量的緩和政策です。
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ただし、FRBは過去に一度テーパリングを経験しているので、
慎重に進めていくのでは?と考えられていて、
今回のテーパリング実施の頃には、市場は落ち着いた反応になるかも。
との見方もあります。
そもそもテーパリングを開始できるのは景気が回復しているからであり、
実際に始まる頃にはある程度織り込まれていることが想定されます。
また、テーパリングが開始できるほど経済は回復している訳ですから
(過去の経験もあるし)過度に警戒しすぎる必要はないのかもしれません。
それでも、世界経済の動向指標になりうる政策なので、
必然的に注目が集まってきますので、
ニュースなどを気にしてみててもいいかもしれませんね。