【ウルブス通信】8:トレードプランを決めてからエントリーしてますか?

ウルブス通信
8:トレードプランを決めてからエントリーしてますか?

昨日、ある方の発言で「サインが出ても、直前に抵抗線があったので、それが破れるとは思わなかった」というものがありました。今日はちょっとそれについてのコラムです。

この考えってまず間違ってはいないんです。いいサインが出ても飛び乗ることなく状況判断が出来ている。素晴らしい事だと思います。この判断の裏でどのような葛藤があったかは書き込みから全てを
察する事は出来ませんが、色々な状況を加味しての事だと思います。

でもその状況判断の中に「値幅」が入っていたかが一番気になるところではあります。

たとえば、凄く良い状況で自分が待っていたトリガーサインが出たとします。これはもうトレンド発生のサインです。まぁ、もう皆さんはそれに飛び乗る事ってしないと思うのですが…ここで慎重に状況確認に入るかと思います。上位足の方向はどうかな?パワーラインはどうかな?エリオットはどうかな?三尊はあるかな? そして、抵抗線は邪魔してないかな?って。

この場合の抵抗線って、もちろん「抵抗」するわけですから邪魔をしてくる訳です。これは間違いない。でも、「邪魔をしてくる = エントリーしない」ではないですからね。そこを勘違いしないようにしてください。

FXの目的は上下を当てることではない、値幅を取る事である。これはもう動画の基礎編でも喋ってます(見てない人は大急ぎで全部見てね)。そして、常にトレードはリスクリワードを考えながら展開していかないといけないという話もしました。

トリガーサインが発生して、状況判断した後に、「視界良好」「何一つ抵抗なし」なんて状況はほぼやってきません。まぁ、大体は行きたい方向に何らかの抵抗線があったり、数日前の高値とか安値が控えてたり。一見すると抵抗無さそうでも、上位足に切り替えてみたらガッツリと厚い壁にさえぎられてたりもします。そんなこんなで、何も抵抗がない状況って殆どない。

何も抵抗がない状況が殆どないのであれば、毎回なんらかの障害を危惧しながらトレードしなくちゃならないって事になりますよね。うん、その通りです。

リスクリワードを考える時に、方向性は2つあります(まさか今の段階で、毎回TPやSLを固定したpipsでトレードするレベルの人は居ないと思うので、その辺は割愛)。エントリーポジションから《①想定TPを決めてからSLの位置を割り出す》か《②想定SLを決めてからTPの位置を割り出す》か。これって同じようで全く違いますからね。

たとえば

ロングのトレンド時にシグナルサインが出て、状況確認も良好で、エントリーを決めたとします。しかし、30pipsほど前方に強めの抵抗線がある。あそこまでは行きそうだけども、これを破るのは厳しそうだなぁ…って考えた場合。これはもうTPは30って決めますよね?まさか、30pips上の抵抗線が気になってエントリーを諦めるという判断をしているならばそれは時期尚早ですよ。

GOLDの場合は、理想のリスクリワードは1:2以上。ただギリギリGOLDの性格上、1:1でもなんとか勝負になると伝えています。ということは、TPが30pipsと決めたなら、リスクリワード1:1なんだから、SLも今のところから30pips下に設定すればいい話です。これがリスクリワード1:1の考え方、その1。

次に、ロングのトレンド時にシグナルサインが出て、状況確認も良好で、エントリーを決めたとします。しかし、仮に逆行したら30pipsほど下にドリブルを繰り返しているサポートラインがある。ずっとドリブルで相場を支えてくれてるけども、これを下回ったら怖いなぁ。下落トレンドが始まりそうだなあ…って考えた場合。これはSLが30pipsということになりますよね(実際には数pipsの調整はあります)。リスクリワードが1:1ですので、SLが30pipsだから、TPも30pipsって事になるので、30pips前方まで抵抗線が無いかどうかを確認します。 強めのレジスタンスラインが50pips先にある場合…そこを破る事は出来なさそうですが、リスクリワードの設定ライン《30pips》よりも先になるので、これはOK。 きっちりエントリー対象です。

このように、リスクリワードを考えたエントリーというのは、SLから始めるパターンとTPから始めるパターンの2方向が存在します。ということは、エントリーするときには「TP」と「SL」のどちらを基軸にトレードプランを組み立てるかという判断が重要になってくる。

ということは、エントリーサインが出た後に、SLとTP、どちらか明確な目標があるかを判断して、そのゴールを決めなくちゃいけない。こりゃ、《サインが出たら即エントリー》《ちょっとトレンドらしい動きがあったら即飛び乗り》で勝てるわけがない理由も理解できるかと思います。

だって、マラソン大会にエントリーして、スタートラインだけ確認したら走る方向も何キロ走るのかも確認せずにスタートするようなもの。体力が続くか解らないし、そもそもゴールが解らないのだからメンタルも体力も削られていく。辛いだけ。

FXも同じですよ。エントリーのサインは、マラソン大会のスタートラインです。自分の体力を考えて出場する距離を決めるもよし、走る距離が決まってからペース配分を計算するもよし。《スタートラインが決まったら、ゴールを確認してからじゃないと勝てるわけがない》ということですね。

もし、自分がエントリーしようと思った時、目の前に抵抗線があってもビビらないでください。そこまでのpips数を確認し、そしてTPやSLを確認して『トレードプラン』を立ててください。この計画がない人が多い。無計画。出たとこ勝負。あてずっぽ。それで勝てるほど甘くないですね。

そうそう、勉強会でも言ってますけども、高値とか安値とかを見つけてTPやSLを決めてる方、多いと思います。でも、ローソクの頂上にラインを引いて《あそこまで行ったら利確しよう》とか、ダブルトップやトリプルトップの位置にラインを引いて《あそこまで下落したら損切りしよう》とか決めちゃってませんか?それでは勝てる訳がないですよ。既に、トラップに引っかかってますね(汗)

その答えは、今後の動画で説明しますので楽しみにお待ちください。